就農の心構え

就農を決断する上でもう一度確認しよう
「農業を始める」ということは、「経営者になる」ことを意味します。

1 本当に農業をやりたいのか、農業に向いているのか?

  • 「今の仕事が合わないから」、「都会ではなく大自然の中で生活したいから」などの理由だけでは農業経営を継続していくのは困難です。明確な目標と農業に対する意欲と情熱が必要です!
  • 農業は体力が必要ですし、「段取り」を自分で考えることが必要です。

 

2 農業のリスクや厳しさを理解していますか?

  • 農業を始めるには、かなり大きい金額の投資が必要です。
  • 経営が軌道に乗るまでには年数がかかり、その間の生活費がなければ農業を続けられません。
  • 大雨・強風・暑さや寒さ・台風・大雪などの気象災害、予期せぬ病害虫の発生、鳥や獣による被害など様々なリスクがあり、時として大被害になることもあります。
  • 農産物の市場価格変動、生産資材や燃油コストの高騰、による所得の減少などもあります。
  • 品質の良いものが生産できても、簡単には望む価格で買ってもらえません。

 

3 家族の協力が得られますか?

  • 農村への移住により、子供の転校、住み慣れた場所との別れ、気候の違い、都会とは異なる不便さなど、家族にとっても大きく環境が変わることになります。激変する環境を受け入れられるか家族でしつかり話し合い、理解と同意を得ることが欠かせません。
  • 農業は一人よりニ人の方が格段に作業の効率が良く、また、精神的につらいときも支え合うことができます。逆に、一人だと作業も経営も負担が相当大きくなります。自分だけでなく、バートナーも農業の楽しさやリスクを理解し、一緒に農業をやることが理想です。

 

4 農村社会で暮らせますか?

  • 農村には古くからの伝統やしきたりが残っており、農作業以外にも様々な行事や共同の作業が行われます。地域の人が当たり前と思うことがあなたにはそう感じられない場合もあるでしよう。
  • 地域の人と上手に暮らしていくためには、積極的に行事や作業に参加してみて、地域社会にとけ込む努力が大切です。

 

5 自己資金は確保しましたか?

  • 新規参入の場合、親の農業経営を継ぐ場合と違い、ゼロからのスタートで、初期の設備投資に相当なお金が必要です。
  • 農業で生活できるようになるまでには、おおむね2 ~ 3年を要するため、自己資金はなるべく多く確保しておきましよう