就農Q&A

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Q 農業をやりたいと思っているのですが、何を作ったらよいのかまだ悩んでいます。 どうやって決めたらよいのですか?

A

 農業を始めるあたり、意欲的な取り組み姿勢が大切ですが、将来どのような農業経営に取組みたいのかあらかじめ農業経営のイメージを固めることが重要で す。そのため、種々な経営類型を見たり、経営主や新規に就農している人達の話を聞く等、目標を明確にするためのお手伝いを当育成センターがさせて頂きますのでお問い合わせください。

 

目標の実現の可能性を確かめるポイント

  • 農地が取得できるか、借りることができるか
  • 健康か、農業の労働力が確保できるか
  • 農業開始に当たって資金が確保できるか
  • 当面の生活資金
  • 種子、肥料、農薬、営農資材等の営農資金
  • 機械、施設や農地を取得するための資金
  • 体験の有無(知識、技術、技能の蓄積程度)

Q 農業や農村生活を体験したり実習したりする方法はありますか?

A

 農業や農村生活の経験がまったくない人が新しく就農しようとする場合、その前に作りたい作物・飼いたい動物に実際にふれて栽培や飼育を体験しておくことは非常に大切なことです。中でも特に、技術的な面での経験をある程度は積んでおく必要があります。 それには、試験研究機関での技術研修や専門学校などで教育を受ける方法が考えられますが、農家に入って体験・実習するのも1つの方法です。
 当育成センターでは、1週間から6週間程度の農業研修できる「農業インターンシップ制度」や農家に泊まって農作業の手伝いや交流を通した農業体験ができる「ふるさとワークステイ」などを実施しています。

Q 就農する地域を選ぶポイントは?

A

 農村で生活し農業を始める場として、どこでもいいというわけではないと思います。山間部もあれば、平坦部もあり、また海に近いところもあります。
 「ど ういう農業をやりたいか」「どういうところで生活したいか」というイメージがあれば、就農候補地域に対して、イメージにあう農地があるかどうかを問い合わ せることもできます。また地域にはいろいろな特色があります。「どんな作物をつくりたいか、この作物はどんな地域でもつくれるのか」といったことも地域を 選ぶための重要なポイントになります。農業生産の現場や土地柄から考えて、自分たちの一生を託するにふさわしいところを選定することが大切です。

Q 農業経営を始めようとする場合、最初にどんな準備が必要ですか?

A

 農業は生産活動ですから、土地・労働・資本を欠かすことはできません。
 まず、どこでどんな農業を、どんな規模で行うかなどをはっきりさせ、営農計画をきちんと立てることが必要です。
 さらに、一般的には農村に移り住んで新しい生活を始めることになるわけですから、農業を含めた生活全体についての生活設計を立てる必要があります。
 ま た、初期投資として農地や農業機械を取得する必要があり、その資金が必要になってきます。農業は月々決まった収入があるわけではありませんので、就農後も 農畜産物を販売し収人を得るまでの間の肥料代や農薬代などの運転資金が必要ですし、さらに、毎日の生活資金も必要です。このため、農業経営が軌道に乗るま での間の資金を準備しておくことも必要です。
 従って、生活資金を含めた資金計画をしっかりと立てておくことが大切です。こうした計画を立てる過程 で、本当に農業を経営として成り立たせることができるかどうかを再検討することが特に大切なことです。その際、既存の農家や先輩の新規就農者から話を聞い てみることも大いに参考になるでしょう。

Q 農業を1人ですることは難しい、といわれましたが、本当にそうですか?

A

 家族の協力がないと農業経営が成り立たない場合が多いので、何よりも就農することに対する家族の理解や同意を得ることが大切です。家族の同意は得られていますか?

Q 農村の生活で特に注意することはありますか?

A

 新しく農業を始めるということは、同時に農村に移り住み、農村で暮らすことを意味します。つまり、農村社会の一員となるわけです。よく農村は、「閉鎖的 だ」とか「よそ者を受けつけない」といわれますが、それは都市部と違い農村に住む農家は先祖代々からその地に住み、住民どうしのつきあいが、都市部より 強いからです。農村に住んで、生活をしている立場から見ると「いい人が村に来て欲しい」と考えています。
 また、農村では、農業用水や農道の利用・ 管理に伴う共同作業など直接営農に関わることや、農村の伝統行事や習慣などにも参加したり協力しなければならないことが少なくありません。いわゆる"むらづき あい"といわれているものですが、そういった行事などに新しく農業を始める方は、参加することで村人とふれあい、対話をしていくことの積み重ねで農村社会 にうまく溶け込めることができるのてす。都会とはひと味違った人情あふれる生活が営めるでしょう。

Q 農地を買ったり借りたりするとき、特に注意することはありますか?

A

 農地を買ったり借りたりするとき、市町農業委員会の許可が必要です。許可を受ける前に売買代金を支払ったり、農地の引き渡しを受けたりすることは農地法違反になりますので注意してください。
 また、農地に限らず土地を購入する場合は現地を確認するとともに、まずその土地の権利関係を法務局にある土地登記簿によって調べておくことも大切です。所有名義人や抵当権の設定、差し押さえなど処分の制限、仮登記の有無などを確認しておくとよいでしょう。
 農地の売買・賃借については、各市町農業委員会、ふくい農林水産支援センターが農地の利用調整や斡旋をしていますので、ご相談ください。

Q 農業を始めるための自己資金が不足していますが、融資制度はありますか?

A

 新しく農業を始めるということは、新たに事業を開始するということでもあります。どのような業種でも同じですが、経営を開始するには、それ相応の開始資金や運転資金が必要です。
 農業では、農作物を作るための農地の購入資金や賃借料のほか、作業の効率化を図る上で、農作業機械の購入資金、家を新・改築したりする資金、そして生活資金、その他農薬費や種苗費など 多くの経費が必要です。
 その際の必要な資金は経営作目や土地の価格等により大きく違うことはいうまでもありません。したがって、就農する前には既存の農家や県農林総合事務所、または先輩の新規就農者などから話をお伺いし、この就農計画で本当に農業経営が成り立つのかどうか、生活資金を含めた無理のない計画となっているかなど、短・長期を見据えた計画を立てておく必要があります。
 農業を開始する際の自己資金が不足する場合には、制度資金を活用することができます。
 制度資金には、事業内容に応じていろいろな種類がありますが、当育成センターでは就農支援資金の貸付を行っています。一般の資金に比べて低利(無利子)でしかも長期の資金として有利に活用することがきます。
 しかし、就農に当たって必要な資金は多額となるため、借入にあたっては一定の資格要件が必要なほか、貸付金額や信用状況に応じ保証人を求めるなどの要件も少なからずあります。
 また、万一、予定どおりの借入ができなかった場合には計画そのものが開始できない事態も想定されます。
 県農林総合事務所、嶺南振興局農業経営支援部、農業協同組合などに相談されるのが良いでしょう。